ご挨拶
「総論として賛成できるが、各論的には反対する」
という言葉を耳にすることがありますよね。
「方向性は賛成だけど、自分自身が、我慢したり譲ったりするのなら、反対」という状態です。
世の中で展開される様々な活動。世界平和、人権尊重、持続可能社会。
それらの提案に反対する人は、いません。
ところが実際には、戦争も、いじめも、環境破壊も、なくならない。それは、やはり個人的な「損得」で生きている人が多いから、と考えられます。
一方で、縄文時代の人たちは、1万年以上も、戦争のない、自然や宇宙と調和した暮らしを実現していました。
なぜ、そんなことが、できたのでしょうか?
それは、「日本の宝」といわれる、米・麻・藍、にヒントが隠されています。
日本人は昔から、微生物や、発酵、言霊、八百万の神様など、見えないものを大事にして、活用してきました。
その感覚を、少しでも取り戻して、現代に蘇らせたいと願っています。
今、日本は、資本主義社会です。何でも自己責任です。
事業に失敗したら、借金を背負うことになり、追い詰められて、時には命を絶つ人さえいます。
現在の日本では、失敗から立ち上がるのは困難です。
保険金で負債を補填するために自死を選択する経営者も多勢います。
また経営者でなくても、社会に適応できずに鬱になり、自分が消えてしまいたいと思う人も、沢山います。
「職業に貴賎なし」と言われながらも、職業による収入格差は大きく、「自分らしく才能を発揮して生きる」のは、一部の「高収入業種」に適性ある人だけ…というのが現実ではないでしょうか。
一方、社会主義国では、あまりお金のことを心配しなくても生きていける社会が実現しています。
しかし彼の国を訪れた人の話によると、「サービスが良くない」と感じることも多いと聞きます。
「職業選択の自由」がないことが一因だそうです。
適性に関係なく、割り振られた仕事に取り組んでいれば、生活費が支給される。
それは「安心生活」には良い仕組みですが、「イキイキと生きる」ことにはつながりにくいと考えます。
そこでエルモット村では、
解決の為の実験をしてみたいと考えました。
文化祭の会場に入ると、米、麻、藍、をはじめとする和文化について、講座を聞いたり、触ったり、味わったりできます。
ここでは、みんな誰でも、追加料金なくフリーで美味しいご飯が食べられます。
音楽のライブステージもあります。
運営はボランティアの人たちに、希望部署を聞いて、担当してもらいます。
得意なこと、好きなこと、ワクワクすること、そして挑戦してみたいことを、実際にやってもらって、輝く命を表出させてもらいたいと願っています。
ボランティアなのだから、失敗しても誰に迷惑をかける訳でもないし、安心して挑戦できますよね。挑戦できる環境は、今の日本では貴重だと思います。
そして、売上から経費を引いて、そこから予算を確保して、ボランティアに収益を分配する。というスタイルを実験します。
まだまだよちよち歩きで、運営も慣れておらず、薄謝が出せるかどうか?!という状態ですが、それでも、楽しい体験やお料理などとともに、充実感を味わっていただきたいと切に願っています。
お金には替えられない、プライスレスな価値を!
資本主義と社会主義の間の落とし所を、見つけていきたい。
良い塩梅で心地よく生きられる雰囲気を作りたい。
そして回を重ねて、より良い仕組みを練り上げていきたいと考えています。
エルモット村では、一緒にこの文化祭を作る仲間を求めています。
ぜひご参加ください。
ご賛同いただけたら嬉しいですし、また違うアイデアをお持ちの方、こんな考えを入れたらより良くなるよ、などご提案いただけたら、本当に嬉しいです。
また、寄附も大歓迎です。
ピンときた方、ぜひご参加ください。お待ちしています。
エルモット村・副村長
カシュカシュ/内藤明子